デジタルハリウッド専門スクール
畠山朋子

トライを諦める必要のないマシンを味方につけて
子どもの頃からの夢を、3DCGの世界で実現
社会人を経験したのち、デジタルハリウッド専門スクールに入学した畠山朋子さん。3DCGを学ぶ彼女は、卒業制作として「共生」と「技術面で色々なソフトを使うこと」をテーマした映像作品『cloud9』を発表。汚染され荒廃した世界で、人間の生き残りを探す少女が、地下に封印された盲目のドラゴンと出会うストーリーだ。少女が鈴の音でドラゴンを導いたことで、ドラゴンは少女の翼になる。そこには「1人では非力でも、誰かと協力すれば高みへと行ける」というメッセージが込められている。「10代の頃、いつか作りたいと思っていた設定で作品づくりができて嬉しい」と話す彼女に、ConceptDが見せた新たなクリエイティブの世界とは。

ストレスを感じないPCのスペックで、複数の作業工程をスムーズに
――卒業制作(以下、卒制)は、いつ頃からはじめたんですか?
入学して1か月後の2019年5月からです。授業で、卒制のシナリオを考えることになり、10代のときから考えていた「女の子」と「ドラゴン」のキャラクターをもとに、作品の世界観やストーリーを作っていきました。デスクトップPCのConceptD 500と4Kモニター ConceptD CP7を使用して制作しています。10月末くらいから「Maya®1」「ZBrush2」「Marvelous Designer3」でモデリング4をはじめましたが、複数のソフトを立ち上げた状態でも、処理能力の高いConceptD 500はきちんと動いて、作業が捗りましたね。重いソフトを立ち上げたときでも、処理中の音はうるさく感じず、集中できたんです。ConceptD CP7で、はじめて4Kモニターでの作業をしましたが、画面に近づいてもピクセルのつぶつぶが見えなかったので感動しました。
基本的には「Maya®」で、モデリングからアニメーションまで進めました。モデリングの第一段階では、「ZBrush」を使って粘土をこねるように、直感的にオブジェクトを作っていきます。オブジェクトは、立体の表面を形作る小さな多角形の「ポリゴン」で構成されていて。ポリゴンが多すぎると、オブジェクトを動かせず、リギング5でも手間がかかるんです。そこで、164億1800万あったポリゴン数を、最終的には10万台まで減らしています。

次の工程はリギング。ローポリゴン(=ポリゴン数が少ない)のオブジェクトに骨を入れて動かし、アニメーションにしていきます。これを動かすとき、メッシュ(ポリゴンが複数集まってできたもの)の流れを作り直すことで、ポリゴン数を34万まで減らしました。これで動かせる状態になるんです。

――そのあとは何をするんですか?
テクスチャーづくりですね。例えば、眼球部分のローポリゴンに、ハイポリゴン(=ポリゴン数が多い)をベイク6して、眼球のなかに細かく虹彩を細かく入れています。この作業は、以前使っていたPCなら時間が相当かかるか、処理に耐え切れず固まってしまうんです。でも、ConceptD 500を使ったら、10分もかからずに処理が完了して驚きました。
そこから、「Unreal Engine 4(以下、UE47)」で作品に奥行きを出していきます。ConceptD CP7で作業すると、他のPCに比べて画面で見える色に深みがあって。モデルが綺麗なので、テクスチャを作る作業が楽しかったですね。奥行きや没入感をより感じられる作品に仕上げることができました。さらに、色がイメージどおりに出たおかげで、このあとにある色調整は必要なくなって、工程を1つ省くことができたんです。

処理速度の高速化で、チャレンジしやすい作業環境を手に入れた
――畠山さんは2019年4月に、デジハリの社会人学科に入学されています。それまでは、どんなお仕事をしていたんですか?
5年間ほど、グラフィックデザイナーとして広告やロゴ、Webサイトのデザインなどを担当していました。そのとき、クライアントさんに「内装デザイン」を頼まれたことがあって。それには3Dソフトが必要でした。私には扱えなかったので、「対応できません」とお断りしたんです。でも、期待に応えられない自分が悔しくて。3DCGをちゃんと勉強したいと思い、会社を退職してデジハリに入学したんです。
3DCGの勉強は、前々からの目標でもありました。デザイナーになろうと思ったのは高校卒業前。実は、子どもの頃から漫画家になりたくて、高校時代は出版社の漫画賞に作品を応募していて。でも、なかなか受からず、進路を相談した先生に「グラフィックデザインの技術を身につけたら」とアドバイスをもらって、デザイナーになることにしたんです。
ただ、「ゲーム会社で働きたい」という思いもあって。高校卒業後にCG系の専門学校に進学するかどうかは悩みました。当時はCG系の学校をうまく見つけられず、CG系の方面には進まなかったのですが。
――今回、キャラクターデザインの作画から、すべて担当されているそうですね。漫画家になるためにしてきたことが、活かされているなと思いました。
そうなんですよ。自分の考えたキャラクターがCGで動くのをはじめて見たとき、嬉しくてたまりませんでした。未だに何回見ても「動いた!」と思って感動するんですよね。
卒制は2020年3月に完成しましたが、ConceptD 500以外のマシンだとUE4が使えない可能性があったので、締め切りには間に合わなかったかもしれません。UE4には、UE4で最終ルックを確認しながら、Maya®でアニメーションをつけられる「Live Link」という機能があります。これまでは、それを使った重ための処理では、PCの処理落ちが怖くて、「このぐらいなら大丈夫かな?」と慎重に作業していて。それがConceptD 500だと、タイムラグがほぼない状態で作業できたので、ストレスから開放されましたね。

それに、表現方法でも、いろいろなチャレンジができたんです。例えば、キャラクターに服を着せる処理をしたいとき、「AとB、どちらのソフトを使おうかな?」と悩んでも、ConceptD 500は処理待ちの時間がかからないので、どちらも試せる時間があります。その結果、より納得できるほうを選べたんです。
今回の卒制は、「これからCGの勉強をはじめようかな」と思っている人に見てもらいたくて。まだ1年しか勉強していませんが、それでも「ここまでは作れるんだ」と思ってもらい、「じゃあ自分もやってみようかな」とチャレンジのきっかけになれば嬉しいです。
パワフルなPCを手元に置いて、未体験の制作に挑戦していく
――3DCGをイチから学んだ1年間はいかがでしたか?
楽しんで勉強できましたね。授業で教わらないことは、Webで調べながら独学で勉強したりもして。ときには、テクニカルな部分の知識がなくて、行き詰ったこともありましたが、デジハリの先生が解決策を教えてくれたので、「大変だから、もうやりたくない」と思ったことはありません。それに、「こうしたらうまくできたよ」と教えてくれるクラスメイトもいたので、独学だけで進めるよりも、いろいろな技術が早く身についたなと感じます。
これまではPCの処理速度が遅く、諦めていた表現方法が結構あって。でも、それがなくなったので、やりたいことがあったら、PCのスペックをもう言い訳にはできません。その環境にいる今は、いろいろなソフトを試していますし、その効率的な使い方まで学べています。
――最後に、これから挑戦していきたいことを教えてください。
自分の作りたいものを表現するために、これからも勉強を続けていきたいです。デジハリを卒業したら、昔から憧れていたゲーム会社で働きたくて。現場でCGの技術を磨いたあとは、グラフィックデザインとCGの技術を使い、幅広い分野で活動できたらとも思っています。10年後には自分で手を動かすだけではなく、ディレクターにも挑戦できたらなと。
それに、ConceptDを使って、VRゲームの制作をやってみたくて。小学生のときからゲームが好きなので、自分でもゲームをいつか作ってみたいと思っていました。今回の卒制にVRのヘッドセットデバイスを繋げば、作品の世界に入り込めます。次は、VR処理も速いConceptD 500を使いながら、今回の映像世界に入り込めるVR作品を作りたいですね。

プロフィール
Tomoko Hatakeyama / 畠山 朋子
宮城県にあるデザイン会社で5年間、グラフィックデザイナー・イラストレーターとして、企業のブランディングやパンフレット、Webサイト、ロゴ制作などを担当。表現の幅を広げるため、2019年4月に上京し、デジタルハリウッド専門スクールに入学。3DCGを勉強しながら、フリーランスのグラフィックデザイナー・イラストレーターとしても活動中。
YouTube:https://m.youtube.com/channel/UCthiJaDw68dcSO8P244RUxg
ポートフォリオサイト:hatatomo.com
- 3D アニメーションやモデリング、シミュレーション、レンダリング用CGソフトウェア。
- 3DCGソフトウェア。カスタムブラシを作成可能で、バーチャルな粘土に形状やテクスチャ、色をリアルタイムの環境で、すぐさま反映できる。
- 実際に洋服を作る工程をCGモデリングシーンで再現するハイレベルなクロスシミュレーションツール。
- 3Dグラフィックスなどで、立体物の形を計算し、形成すること。
- 3DCGモデルに対して、アニメーションをつけるための設定を施す工程のこと。
- 焼き込むこと。レンダリングの都度、影を計算すると時間がかかる。そのため、影が動かないものは、あらかじめ計算した影をテクスチャとして固定する工程。
- エピック・ゲームズ社が開発したゲームエンジン。

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